デジタル介護士 ぱんあた(Panda attack)です。
みなさんも人生のリスクに備えて様々な保険に入っていると思います。
病気やケガで急に働けなくなったらその間の生活費を保障してもらうような保険であったり、突発的な事故に備える保険であったり、万一の備えではなくても、将来の積み立てを保険で賄っている方もいらっしゃると思います。
ただ、病気でもケガでもなければ突発的な事故もないけれど、子供が生まれたり、親の介護が必要になったり、様々な理由で経済的な負担が増えることも想定されます。
この思いがけない経済的な負担は、毎月の保険料の負担を苦しくさせてしまうと思います。
そういった場合に保険料の負担をなくすために保険を解約してしまうのは簡単ですが、本当に必要な保障までなくなってしまうので悩んでしまいますよね。
そこで、払い済み保険という選択肢があることをみなさんはご存じでしょうか?
今回は、その払い済み保険に関して考えていきます。私の考える払い済み保険のメリットとデメリットは以下の通りです。
Contents
払い済み保険のメリット
- 保険料の負担がなくなる
- 保障内容を継続できる
- 責任準備金はそのまま運用される
- 払い済み保険を上手に活用することで広範囲の保障を準備することができる
払い済み保険のデメリット
- 保障金額が下がる
- 特約や配当金がなくなる
- 元に戻せる期間が定められている
- 元に戻す時はお金と手間がかかる
払い済み保険とは
払い済み保険とは今後の保険料支払いをしなくてよい代わりに保障金額が減額となる保険制度です。
たとえば、保障額が500万円の終身保険があるとして、それを払い済み保険にすると、保険料の支払いをしなくてよくなる代わりに、保障額が200万円に減額されます。
変更時点の解約返戻金を元手とし、それ以降の毎月の保険料負担を軽減できるので、保険料の払い込みが難しくなった時や保障内容の見直しをしたい時などに活用できる方法です。
つまり、払い済み保険とは、保険料の払い込みが難しくなった時に保険を解約することなく万一の事態に備えることができる制度ということです。
払い済み保険にできる保険は
払い済み保険の対象にできるものは、解約返戻金がある積立型保険になります。
その理由は、払い済み保険の仕組みにあります。払い済み保険は今後の保険料支払いを中止するために、変更時点の解約返戻金を元手とするからです。
したがって、元手としての解約返戻金がない商品は払い済み保険に変更することができません。
ただし、保険商品や契約内容によっては払い済み保険に変更できない場合があるので注意が必要です。
保障内容の見直しにも使える
払い済み保険への変更は、保障内容の見直しをしたい時にもおすすめです。
その理由は、払い済み保険への変更手続きの方が、別の保険に加入するよりも手間と時間がかからないからです。
払い済み保険への変更手続きは、保険に加入する際の健康状態の告知や医師による診査などが不要です。
また、払い済み保険に変更することで保障金額は減額となりますが、その代わりに毎月の保険料を支払わなくて良くなりますので、その分の費用で安価な別の保険に加入すれば、必要な保障をさらに手厚く準備することも可能となります。
また、払い済み保険に変更しても支払った保険料は変わらず運用されていくので運用益に応じて解約返戻金が増えていきます。
払い済み保険を上手に活用することで、より広範囲の保障を準備しておくことも可能になりますので、保障内容の見直しをしたい時にもおすすめの方法になります。
払い済み保険の注意点
払い済み保険に変更することによる注意点もありますので確認しましょう。
まず、払い済み保険に変更するとそれまでの保険に付随していた特約や配当金が一切なくなってしまう点に関しては注意が必要です。
たとえば、医療特約や介護特約、収入保障特約などを付けた保険において払い済み保険へ変更する場合は、それらの特約は消滅してしまいます。
払い済み保険を元に戻す時は
払い済み保険に変更した保険契約を元の状態に戻すことも可能なのですが、保険会社が定める元の状態に戻すことが可能な期間というものがあります。大体1〜3年ぐらいで期間を設けているようです。
また、復旧する際にはさらに、払い済み保険への変更後に支払いをストップしていた間の保険料に利息をかけた金額をまとめて支払う必要があるので、期間によっては高額な費用が発生します。併せて、健康状態の告知と医師による診査なども必要となりますので、お金と手間がかかることにも注意が必要です。
まとめ
保険料負担が苦しい時におすすめの払い済み保険について、お役に立ちましたでしょうか?
払い済み保険にはメリットとデメリットがありますので以下にまとめておきます。
払い済み保険のメリット
- 保険料の負担がなくなる
- 保障内容を継続できる
- 責任準備金はそのまま運用される
- 払い済み保険を上手に活用することで広範囲の保障を準備することができる
払い済み保険のデメリット
- 保障金額が下がる
- 特約や配当金がなくなる
- 元に戻せる期間が定められている
- 元に戻す時はお金と手間がかかる
みなさんも保険料負担が苦しくなった場合に、払い済み保険という選択肢もあります。ぜひとも頭の片隅に留めておいてください。